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狭小住宅のデメリットを解消するプラン・アイデア6選、住んでみてのおすすめ度も紹介

家を建てようとしているんだけど、土地が狭くて小さい家になりそう。
できるだけ狭さを感じさせない家にしたいんだけど、おすすめのプランやアイデアはありますか?

狭小住宅で頻出するワードはとにかく「明るさ」と「広さ」。これをいかに実現することが肝となります。

狭小空間を最大限に生かして快適な住まいにするために、狭小住宅設計でよく挙げられるプランのアイデアがいくつかあります。我が家でも検討してかなりたくさんのアイデアを取り入れたので、その内容と住んでみてのおすすめ度を書いてみます。

かっこいい施工例の写真も集めてきたので、目の保養にもどうぞー。

目次

狭小住宅の狭さを解消するプランアイデア実例

スキップフロア

参照:CASE270 『みなみ』の『おうち』|フリーダムアーキテクツ

扉で部屋を仕切らず、床に段差をつけることで緩やかな空間の区切りを作るしかけ。上下に視線が動くので単純なもうこれのない狭小住宅はないといっても言い過ぎではないのではないですか?いや、なくないですか、そうですか…。

メリットとデメリット

メリットデメリット
狭くならずに個室のような空間を作ることができる
視界に変化が生まれて楽しい
家全体に一体感が生まれる
一つ一つの床面は狭くなる
空調がききづらい
個人のプライベートな空間がつくりづらい
家全体に一体感がある

おすすめ度:★★★★☆

とにかくすすめようがすすめなかろうが、これなしではプランが作れなかったりするかもしれない狭小住宅のOSみたいな気が私はしています。段差の付け方や個室との使い分けで、様々なバリエーションが出せるので、設計者と施主でいろいろアイデアを出し合って考えるのもたのしい。

実際に住んでみると、狭いところでも視線がぶつかり合うのを避けられたり、視界に変化があったりして、ただの平面にしてしまうよりも個人的にはよかったなと思っています。ただ、掃除がしづらかったり家具が置きづらかったりとそれなりに不便も感じます。

螺旋階段

参照:逆瀬川の狭小住宅・兵庫|ザウス株式会社

螺旋状にぐるぐると回転して上がっていく形状の階段。ネジバナを想像してください。

どうしても面積を食ってしまう階段の中で、最も面積が少なく作れるのが螺旋階段です。

形状の特性上、手すりを極シンプルにしたり、蹴込板(段と段をつなぐ縦の板)をなくしてスケルトン状にしたデザインが多いですね。

メリットとデメリット

メリットデメリット
最小スペースで階段が作れる
見た目の圧迫感が少ない
見た目が美しい
安定して昇り降りしづらい
大きな荷物を運ぶのが難しい
物を落としたら壊れやすい
子供やペットが落ちる危険がある

おすすめ度:★★★☆☆

我が家の場合、何故か私が設計当時この螺旋階段の形状を受け付けなかったのでデザイン的には外してもらったのですが、スペースの都合上階段は1箇所にまとめたので見た目は違えど螺旋状に上り下りする階段を使っています(蹴り上げ板なし)。蹴り上げ板なしの階段についてこれだけは言わせてください。

emma

階段でスマホ落としたら必ず壊れるよ!(経験者談)

気を付けて!

中庭

家の中にある庭、それが中庭。外部に向いて開いていない、外壁より内側にある屋根なしの空間。

メリットとデメリット

メリットデメリット
外でありながらプライバシーが守られる
家の中で日光や外気を直接感じられる
ペットや子供が脱走する心配がない
室内への光や風の通り道が増える
冬とか雨の日は使えない
入口の開け閉め、出入りが面倒(外履き、内履きが必要)
隣接する部屋が暑かったり寒かったりする
上階の場合雨漏りリスクがある

おすすめ度:★★★★★

我が家にも小さめの中庭を作っていますが、これはあって非常に良かったと思っています。バランス的に難しかったのですが、もっと広くできたら良かったなぁと思うぐらい。実際に居室として活用できるのは限られた季節だけですが、屋外でビール飲むのとか最高ですし、窓を閉めていても室内側からは地続きの部屋に見えるので、空間の広がりが感じられますよ。

emma

外側は閉じて、中だけを開く、っていうのは、非常に都市型住宅っぽいですよね。外壁側に窓がほぼないサーバールームみたいな家を道すがら見つけると、中ではどんな生活が繰り広げられているのか、非常に気になります。。

地下室(半地下)

説明不要の、地下室です。

住宅用途で地盤面から天井までの高さが1m未満の地下室は、建物全体の3分の1までの面積分は容積率算定上の延床面積から除外することができます。…ちょっと複雑ですね(^^;

つまり、住宅用途である程度深さを掘った地下室であれば、建物全体の広さにもよるけれど容積率の制限を受けずに床面積を広げることができるんです。

もうワンフロア欲しいけど、容積率が足りない…という場合には使えるプランですね。

メリットとデメリット

メリットデメリット
延床面積に計上されない床面積が増やせる(条件あり)
夏はとても涼しい
防音に優れる
耐震的に安定させられる
費用が高い
光と風は通しづらい
竣工後数年は湿気が多くカビやすい
冬はとても寒い
浸水の不安がある
排水する場合、ポンプアップが必要かも

おすすめ度:★★★☆☆

初期費用・メンテナンス費用ともにかさむことがネック。そして通常居室としては寒かったり湿気が溜まったりであまり使いやすくないと思います。設計の際に地下室の使用用途をきちんと考えておかないと、高いお金を出した割に使わない部屋になってしまう可能性が高いでしょう。

なんとなく床面積増やしたいから地下室を作る、はあまりおすすめしません。

emma

我が家では計画性がなかったため、地上の居室に入らない荷物を地下室に詰め込んでしまい、ほぼそのまま物置状態に…。非常にもったいないです。。

ロフト

参照:見晴らしのいいキッチン!ロフトのある空間|施工実例|リノワイズ

いわずと知れた?天井高1.4m以下、床面積が基準以下の空間は建築基準法上の階数、延床面積に入らない(小屋裏と呼ぶらしい)、という抜け道で床面積を増やす方法。狭小住宅では定番のプランかもしれません。

メリットとデメリット

メリットデメリット
隠れ家感、籠り感ある居室として使える
普段あまり使わない部屋にも使える(客間など)
冬は暖かい
ペットには快適
行き来が面倒
室内で動きづらい
荷物置き場としては物の出し入れがしづらい
夏は暑い

おすすめ度:★★★☆☆

延床面積に計上しなくていいというのは、つまり一般的な居室としては使えない(使い勝手が悪い)想定だからということなんですよね。

天井高1.4m以下というのは一般的な大人が立って歩くことはできないですし、ロフトへ行くための常設の階段やはしごなどの取り付けは自治体によってはNGとされています。

作ったからといってあまり使わない部屋になってしまう可能性は大です。ご注意を。

あとは、ロフトってよく収納として想定されたりしますけど、ほんとに中腰とはしごを使ったものの出し入れなんて全く実用的じゃないです。ロフトを収納場所にするって考えは個人的にはあまりおすすめしません。

吹き抜け

天井の一部をなくし、上の階とつなげた空間。…なんか言ってる意味わからないですけど、みなさん知ってますよね。吹き抜け。

メリットとデメリット

メリットデメリット
視覚的な広がり、解放感を生み出せる
風や光が取り入れられる
床面積が狭くなる
空調が効きづらくなる
プライバシーが守りづらい
上階の床からゴミが降ってくる(!)

おすすめ度:★★★★★

ただでさえ狭い狭小住宅で、床をなくすなんてもったいない!って思うかもしれませんが…。

狭小住宅だからこそ、吹き抜けを作るのって、けっこう重要だと思います。

狭小住宅はどうしても土地が狭いので、横方向での視界の抜けが少ないんです。そこに縦方向の抜けを作ることで、かなり広さを感じることができます。これは住んでみてよくわかりました。

ほんの少しでも十分効果があるので、抜けをつくっておくのはおすすめです!

emma

上の階から猫が下を見下ろしたりするのもかわいいよ!

まとめ

ザ・狭小住宅的な間取り、プランのアイディアをご紹介しました。

我が家ではここに書いたすべてを盛り込んじゃいました(半吹き抜け、半地下などもありますが)が、どれも基本的には「あってよかったなぁ」と思っています。(使い方が不十分な部分もありますが…)

床面積が広くなくても、工夫によって感覚的に広さを感じる空間を作ることは十分可能です。さまざまなアイディアの取り入れ、ぜひご検討くださいませ。

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