狭小住宅を建てる予定の皆様こんにちは。東京都内の10坪以下の土地に3階建て注文住宅を建てて暮らしているemmaです。
今回は「車を持たない生活」についてお話します。
狭小住宅ですと敷地が狭く駐車場スペースを確保するのも難しい場合もありますよね。我が家は間口2.5mのうなぎの寝床状の土地で駐車場を作っても駐車自体が難しいこと、貴重な土地を家に割くのか車に割くのかで悩んだあげく駐車場を作ることをあきらめ、車を手放しました。
大学生のときから車を所有して15年程度車のある暮らしを続けてきた私が、車を持たない生活に移行してどう感じているかをお伝えしてまいります。
立地がよければ車のない生活でもほぼ困らず、思わぬメリットも
結論から言えば
狭小住宅を建てるような都心の立地に住むのであれば車がなくてもほぼ困ることはありません。
我が家の立地は山手線の少し外側、JR・私鉄・地下鉄複数路線の駅まで徒歩圏内です。電車、バスといった公共交通機関が非常に充実しているので、どこへ行くにも困ることはありません。スーパーやコンビニなども生活移動圏内にいくつもあり、車でまとめて買い出し、という必要もありません。
さらに、あれば便利なことも多いマイカーですが、持っていることにより煩雑になることもあったのだなと、手放してから気づきました。手放すことでもたらされるメリットについて、お話していきましょう。
「あるのが当たり前」を疑う・見直すことが狭小住宅の基本!
車を持たないことで得られるメリット
人生に重要な4つの資源を節約できる
車を持たないことでもたらされるメリットは意外ととても多いです。車を手放すことにより、以下の資源が節約でき、負担からの解放も期待できます。
- 場所
- 時間
- お金
- 精神
上記は人生に深くかかわる大切な資源ですよね。車を所有している場合、このどれもを一定の割合で消費していることになります。
もちろん車に乗ることが好き、車を頻繁に使用しているといった方はこのコストよりも得られるメリットが大きいので迷わず所有一択なのですが、車にそれほど興味もないし頻繁に使うわけでもない、という方は思い切って手放す選択も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
車を持たなくなったことでいろいろと身軽に、楽になったよ!
車に乗らない生活がもたらす物理的なメリット5つ
具体的にどのように節約できるのかを解説していきましょう。
【お金】車の所有・維持にかかるあらゆるコストがなくなる
これは誰もが明確にわかるメリットですよね。
- 車両取得費
- 自動車税
- 自動車保険
- 駐車場
- 車検
- 洗車
- メンテナンス
などなど、我々は車を取得維持するためにこんなにも多くの費用を払っています。
物価は上がり、ガソリン代も高くなる一方。今後も車にかかる費用負担は増えていくので、車を手放すことで大きな節約効果が得られます。
【時間】車の維持・メンテナンスにかかる手間もなくなる
さらに、かかるのはお金だけではありません。
車検を依頼したり、洗車したり、タイヤ交換したり、保険を選んだり…。
車を維持していく作業には自分の時間も削られています。これがなくなるのも重要なメリットです。
【場所】駐車場分の敷地が別の用途に使える
自分の家の敷地内に車を停めるのであれば、駐車スペースはほぼ車専用のものとなってしまいます。スペースが貴重な狭小地であれば、一階の半分以上が車に取られてしまうケースも。
また小さな敷地に作る駐車場は最低スペースになってしまい、車の出し入れの難易度も上がります。車を使う度に、また家から出るのに狭いなどストレスがかかってしまうこともあります。
車を手放して駐車場をなくせば、その分のスペースを庭にしたり家の一部にして活用することができます。
【場所・お金】物を買いすぎない
車で買い物に行くと重い荷物も楽に運べるため、ついつい買いすぎてしまうものです。安いからと必要以上に買ってしまったりストックを持ちすぎてしまうと、出費、買ったものを置くスペースともにかさんでしまいます。
車を持っていなければ持ち帰りの手間を考え、それほど気軽に重い買い物やまとめ買いをしようとは考えなくなります。
【時間】移動時間に別のことができる
車に乗り、かつ自分で運転している場合は、基本的に運転以外のことはできませんよね。音楽を聴いたり同乗者と会話をするぐらいは可能ですが、集中して行うような作業はもちろんできません。
電車やバスなどの公共交通機関を使って移動すれば、その間は読書をしたり英会話のリスニングをしたり、はたまた睡眠時間にしたり。移動時間を作業時間に変えることができます。
精神面でも身軽になれるメリット4つ
事故を起こす心配が減る
どんなに気を付けていても、運転技術が高くても、車を運転するのであれば事故に会う、事故を起こす可能性とは隣り合わせです。外へ出歩けばどんな人でも事故にあう可能性はあるのですが、交通強者である車は、事故となった場合加害者になってしまうリスクが非常に高いです。
車を所有せず日常的に運転をしていなければ、自分の運転で人に怪我を負わせてしまったりする可能性は物理的に低くなり、心配材料が減ることになります。
環境に負荷を掛けない
環境保護の重要性は以前より高まっています。世界全体で地球温暖化対策の目標を設定したり、各企業は資源保護や廃棄物削減などを積極的に表明しています。個人でもなるべく地球に負担をかけない、持続可能な生活をしたいと考える方は多いのではないでしょうか。
マイカーで移動せず公共交通機関などを利用することで、資源の節約や環境保全に日々貢献できるのも、精神的に豊かになれる要素のひとつでしょう。
ストレス、緊張から解放される
車を運転しているときはもちろん、車を所有しているということで一定のストレスが少なからずかかります。
- 運転しているときのストレス、緊張
- 車を持っているのにあまり使っていないという無駄へのストレス
- 一定のメンテナンスをし続けなければいけないストレス
- 固定費を払いつづけなければいけないという金銭的ストレス
ものを所有するということは何かしらのストレスや負担も抱えるということです。ミニマリズムとはそういった負担から解放されることを奨励する考え方でもありますね。
健康的に移動できる
車に乗らなければ移動手段はタクシーや公共交通機関、バイク、自転車、徒歩などになります。
私は狭小住宅に移り住んで車を手放してから、特に自転車、徒歩での移動が増えました。電車に乗るか乗らないか微妙な2~3駅の距離は歩いてみてしまったり、10キロ程度の距離の職場まで自転車で通ってみたり。
車で移動しているときは出発地と目的地の点と点の移動であったのが、自転車や徒歩では通る道自体を楽しむ線での移動となり、移動することも楽しみのひとつになりました。
体力的に疲れることもありますが、渋滞でイライラすることもなく、身体によいことをしている感覚もあり、精神的にも健康的でいられます。
車を持たない暮らしは身軽でシンプル
車を手放すことによって得られるメリット、いかがだったでしょうか。
車を手放すかどうか悩んでいる方はおそらく
- 現在は車を所有している
- 車が絶対必要、毎日利用しているわけではない
- 敷地内に駐車場を作るのが微妙
という状態ではないでしょうか。
私自身も狭小地ゆえ駐車場づくりに悩み、結局手放す選択となりましたが、もし敷地がもう少し広くて駐車場を作っていたでしょう。ですが、あまり結局あまり使わない車にコストを払い続け、微妙な心の重しを持ち続けていただろうと思います。
車を持たなくなれば、もちろん金銭面の負担は大きく減りますし、なにより身軽でいいものです。
車はとても便利なツールですが、所有することによる物理的・心理的コストやリスクもかなり大きいですから、ご自身の生活スタイルや暮らしの優先度を考えながら、選択してみてくださいね。
老後はみんな車を持たない生活になります。身の丈の範囲でストレス少なく暮らす方法に慣れておくのも悪くないですよ。