令和の家づくりは効率的に!家づくりサポートサービス6選

理想と現実の間で。狭小住宅でこだわったもの、あきらめたもの

なにせお金も面積もない狭小住宅づくり。

憧れのデザインを実現するためには、広さが足りない…。
「十分なスペースがあるからこそかっこいいデザイン」ってありますし、デザイン優先にすると使い勝手が下がることもあります。

また希望をとりあえず詰め込んだ設計は、まぁかるーく予算をオーバーしてきます。
できれば全部叶えたいですが、無い袖は振れないということで、泣く泣く減額調整を検討しなければなりません…。

ここでは、私たちが実際に設計や見積の段階で手放したもの、また、逆にこれを変えれば減額になりますよ、このほうが動線的に有利です、と提案されたけれど、いやそこはこだわりたい!と残してもらったものについてまとめます。

目次

これがあるからこそいまの家!こだわったもの

南側の窓

「光と風がたくさん入る家」とは、よく聞く設計文句なのですが、我が家もなにせ3方は家に囲まれており、光と風を取り込むには道路に面した南側の一面しかなかったので、そこはもうすべてガラス張りにしちゃう!っていう大胆不敵(?)な設計となっておりました。

で、そこは各フロアごとの窓になるわけですけれども、幅1.8mとはいえ、一枚ガラスで作るにはかなりの大きさ(当然オーダーメイド)となって、予算がかさみます。さらに風を通すためFIXではなく開けられるやつにというわがまま…。

建築士さんには減額のため、複数枚に割ったプランを提案していただいたのですが、唯一の景観部分に部材が入るというのはどうしても納得いかず、いい!残業して払う!と百万円単位の減額を捨て、初志貫徹、大きな一枚ガラスにしてもらいました。

エマ
エマ

やーでもこのこだわりは捨てないでよかったですね。美しさが違います。クロサワメタルさん、よく作ってくださったなぁと感謝しかり。雨降りの日なんかは一枚の絵画のようで素敵ですよ。お気に入り!

地下室

地下室つくるのってやっぱりお金がかかるんですよね…。

我が家の場合は半地下ですが、それでも深く掘るにしたがってコストがかさみます。掘り下げる深さを計画よりもっと浅くすればかなりのコストダウンになる、と提案を受けたのですが、そうすることで影響を受けるのが各階の天井高。建物の高さは上限いっぱいを計画していたので、各階の高さが少しずつ削られることに。狭い家では天井の高さが解放感と直結するので、ここはお金がかかっても深めの半地下を作ることに決めました。

エマ
エマ

あとはやっぱり憧れだったんですよね…半地下。コストダウンした場合は階段を数段降りるぐらいの深さで、半地下というより、小下がり(笑)。地下室ならではの眺めやひんやり静かな雰囲気は得難く、コストオーバーでも作ってよかったです!(まぁ、現状は基本的に物置きだけどね…)

浴室

ここは予算の多寡とはあまり関係がないのですが、我が家の浴室スペースは「狭小住宅の割に贅沢空間」だと思います。悪く言えばバランスが悪い、というか(笑)。

これは夫の希望ですが、一般的な日本のユニットバスについてる座って入るタイプの浴槽は少し窮屈と感じていたようで、ヨーロッパにあるような少し寝そべって入るタイプの浴槽にしたい!という要望がありました。結果として取る幅は広めに。

また、水回りどこにするの問題で悩んだあげくトイレ・浴室は最上階にまとめることにし、インナーテラスと地続きでかなり解放感のあるスペースに!

個人的にここがいちばんいい空間になっているような気がしますが、リラックスするための場所なのでここが快適なのは大きなメリットだと思います。

エマ
エマ

私はそれまでお風呂はいるのめんどくさいずぼらタイプだったのですが、昼間に陽の入るお風呂に入るのが楽しみになりましたよ!

キッチン

うちは極端に幅が狭い敷地だったので、大人2人がすれ違える幅を取ると残りはほんの少し…。まぁ、全部はとれないにしても、動線を優先するとなると、あらゆる家具や設備は当然のごとく壁に寄せることになります。

キッチンにおいてもしかり。シンク・ワークトップ・コンロもすべて壁付けが、スペース使いとしてはいちばん効率的。

でもね…。私は壁に向かって料理するのがなんだか寂しくて嫌だったの。。圧迫感もあるし。

できれば外を見ながらとか、せめて壁とは離れた作業台にしたい!って、珍しくここだけは主張しました。

結果としてできあがったのはバーカウンター式のキッチン。狭い幅の真ん中にワークトップをずどんと通し、両側を通路としました。

分断した通路は大人2人が立ち止まらずすれ違うことはできず、毎回「どいてどいて」の繰り返し。正直言ってわりあい面倒ですが(笑)、でも望みをかなえた結果なのでなんの問題もありません!

なくてもよし!諦めたもの

駐車場

これは早々に諦めた部分です。我が家の敷地は三方を住居に囲まれていて、道路に面した部分の幅は3m未満。軽とか小型の車ならなんとか、ということでガレージを付ける案も検討はしたのですが、そもそもそこまでするほど車を使用していなかったのと、立地上車がなくても日常生活に不便はあまりない。そこまで使わない車の置き場所に貴重な床面積を使うのはもったいない、と思いました。
引っ越しとともに所有する車は売ってしまって、使いたいときはカーシェアリングなどを使おうという判断をしました。

エマ
エマ

結局引っ越し後、レンタカーやカーシェアリングは使ったことがありません。(車を使いたいときは夫の実家に借りています。年に1~2回程度)

いちばん使いたいのは猫砂を買うときですね…。(これも実家を頼っているという…。なんとかしないといかんですね)

地下設備

せっかく商店街に家を建てることになったから、近い将来、家の地下部分をカフェにしたい!という思いがあり、飲食店としても使えるように設計を進めてもらっていました。

ただ、すぐに使う予定ではないものは予算が限られる中なので減額対象にならざるを得ず…。我が家の場合、地下からの排水はポンプアップしなければ出せなさそうなのですが、そのポンプアップ設備などは実際に開業を準備する際につけることとして、いったん見積もりからはずしました。

近い将来設置する必要のあるものは、建築工事の段階で一緒につけてもらったほうがトータルコストは安くなります。ただし、少し先の話になるのであれば、その時また状況や方向性が変わっている可能性もあります。
後からでは大規模な改修になってしまう配管や電気工事、下地づくりなどは建築段階で組み込んでおいて、設備の取り付けは多少割高でも後に回したほうがよいと思います(使わなくてもメンテナンスが必要な設備もあるし、販売されている設備も日々進化するので、使わない設備を先付けするのはもったいないです)。

まとめ

諦めるばかりでは悲しい!メリハリをつけた予算使いを

支払いができないような計画にしてしまうことはもちろんできないのですが、経験から言えることがあるとすれば、

広さと解放感につながるものはあきらめないほうがいい

です。狭小住宅ですからね。広く見せる工夫というのはいくつかあると思いますが、そこを犠牲にするとあとあと後悔してしまう気がします。また、

自分の美意識・こだわりに関しては多少の無理で済むなら手放さない

ほうがいいです。
せっかく建築家にお願いして自分の家を建ててもらうんです。一生もの、かどうかは人それぞれですが、少なくとも5年後にまたやりなおす、というわけにはいかない買い物です。「なんか建売でもよかったかも」っていうことになるのは悲しいですから。

迷ったときは自分の感性を大切に!

もちろん、設計士さんなどのプロの意見は、実務的な経験に基づいているので説得力がありますし、しっかり聞いたほうがいいです。

ただ、実際にできあがった家に住むのは自分。自分がこうしたい!と思って決めたことなら、ある程度使い勝手が悪くても、まぁしたくてしたんだし!と割り切れるもの。結果的に人の意見を十分納得できないまま採用すると、何かあったとき「やっぱり自分が思った通りにすればよかった…」なんて思ってしまいがち(人ってわがままですね><)。

どんな選択をするにしても自分が納得ができるまで考えてからにしましょう!

苦渋の選択があっても、それもまた思い出

限られた予算や面積の中、工夫によって快適さや楽しさを作り出すことも狭小住宅づくりの醍醐味

だと思います。とにかく楽しんだもの勝ちですよ!

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