駅からも近くてけっこう広い、日当たりもよさそう、なのにこんなに安くてお得! いい物件見つけた! 即決!
わーちょっと待って! ほんとにその土地、”買い”ですか?
もしかしたら、想定外の費用がかかってくるかもしれないですよ?
あれ?思ったより建坪とれない。。
そもそもここには新築、建てられない! とか…。
実際に買いたい気持ちが高まってから、「こんなはずじゃなかった…」では悲しいですよね。ここでは、想定外が起こらないよう、物件情報の段階でチェックしておくべき最低限のポイントをご紹介します。
土地権利
購入によって自分がどんな権利を得ることができるかを示しています。
「所有権」「借地権」の2種類があります。
「所有権」の場合は土地は未来永劫自分のもの!
「借地権」の場合は地主から土地を借りる権利を買うのみで、地代や更新料などが別途かかり、土地自体の所有権は持つことができません。
地目
土地の使用用途別の種類です。家を建てられるのは「宅地」「分譲地」です。
分譲地は大きい敷地をあらかじめ分割・整備して販売されている土地。水道や電気がすでに敷地内に引き込まれていたり、建築条件(特定の施工会社との契約が必要)が付いていたりします。
都市計画
「市街化区域」「市街化調整区域」「非線引き区域」があります。
一般的に住宅を建てることができるのは「市街化区域」です。それ以外の種類の場合は住宅を建てるのに行政の許可が必要であったり、使い勝手が悪いため売却時に値が付きづらいなどの可能性があります。
用途地域
秩序だった街づくりのため、エリアごとに土地の使用用途が決められていて、「住居系」「商業系」「工業系」に大別され、それぞれがさらに細かく分類されています。
「工業専用地域」以外であれば住宅が建てられますが、その区分によって、建物が建てられる面積や容積、高さその他の条件が変わります。
風通りや日当たりなど、生活環境を優先する住居系ほどこの制限は厳しくなり、土地の大きさが大きく見えても小さく低い建物しか建てられない可能性があります。同じ大きさの土地でも建つ建物のサイズが倍以上違ったりもしてしまいます。
用途地域を見るだけでも、その土地のまわりの雰囲気がどんな感じか想像がつきます。住居系なら車通りも少なく静かな環境、商業系ならお店もちらほらあったり割とにぎやかなところかも。でも最近はGoogleストリートビューとかで実際の風景を見られるから超便利だよねー!
建ぺい率・容積率
土地とその空間に対して新築の建物を建てられる大きさについて示した数字。用途地域に準じて決められています。
予算がないなかでそれなりの床面積を確保したい!となるとこの数字が超絶大事です。
例えば今住んでる3LDKのマンションは80㎡で、同じくらいの床面積は欲しいなーとか思ったとすると、建ぺい率40%、容積率80%の土地だとざっくり100㎡(30坪程度)の土地が必要になります。
30坪ってねぇ…。結構高いのよ…(´;ω;`)
現況
現在、その土地がどうなっているかの情報が補足的に示してあることがあります。
建物がなにもない状況なのか(更地)、住宅が建っているのか(古家あり)。
古家ありの場合にはそのまま契約すればその状態で引き渡されます。建物の解体費用は買主持ちになるので、その分土地の値段が少し安く設定されている場合も多いです。解体費用が土地代に上乗せになることは意識しておいたほうがいいです。
古家ありの場合でも、中古住宅物件と違うのはその家に不動産価値がないということで、必ず取り壊さないというわけではありません。そのまま住んでもいいですし、リフォームしても問題はありません。その家によほどの魅力や価値がないのであれば、建て替えのほうが長期的には安く済むだろうけど…。
再建築不可
現存する建物を壊して新たな建物を建てることができない物件。主に接道義務を満たしていない土地にあてはまります。
道路の幅員が足りていない場合には、セットバックして建物を建てることが可能な場合がありますが、接道自体が満たされていない場合には再建築ができません。
現存する建物にそのまま住むことやリフォームすることは可能ですが、その建物が仮に倒壊したとしても、新しい建物を立て直すことはできません。。(´;ω;`)
まとめ
上に挙げた以外にも、私が出会った土地のケースでは地下になにか埋まってる可能性があるとか、擁壁をつくらなければいけないとか、安く見えるけどなにかしらクセのある物件というのはけっこうあって、安めの価格設定になっていたと思います。あと、三角形とか変わった形状の土地とか。
安いのは安くないと売れないからであって、単純な目玉物件というものは存在しないと思ったほうがいいでしょう。
ただ、変なものを見るとなんか燃える(‘◇’)ゞっていう私みたいな変わった精神をお持ちの人は、検討してみてもいいと思います。
ただし、その場合はだれか専門家(建築士とか仲介業者ではない不動産関係の人とか)の意見を聞くようにしたほうが良いです。必ずすべてのトラブルを予測・回避できるわけではないと思いますが、素人では気づけないポイントについてアドバイスをもらうことができますよ。