こんにちは。狭小住宅に住みながら珈琲専門店でアルバイト中のemmaです。
このたび、コーヒーインストラクター1級の検定試験を受験してまいりました。この検定試験は問題が回収されてしまうため正確な記述はできませんが、覚えている範囲で問題の内容を記載していきたいと思います。
検定公式サイトにすでに講評が出ており、実技に関しては正解が明かされましたので合わせて掲載します。
これから1級を受けようと思う方に向けて、対策の一助となればうれしいです!
 emma
emma試験当日の時間割などは以下の記事を参考にしてね!


実技
問1 格付け(15分)
【問題】
次の①②の検体は同一産地でグレードが異なるものである。各検体の産地と格付けを答えよ。
【選択肢】
- ア:ブラジルTYPE2
- イ:ブラジルTYPE4/5
- ウ:グアテマラSHB
- エ:グアテマラEPW
- オ:インドネシアAP-1
- カ:インドネシアWIB₋1



正解は①エ、②ウ。
私の解答は①ア、②イ。同一産地ということで消去法でブラジルにしたんだけど…。グアテマラかぁー。言われてみればという感じではなくはないけど、ブラジルとグアテマラを間違えるとは終わっている…。そして格付けも逆という…。
今回の検体の①は講習会でもキットでも味わったことのないようなほとんど酸味がない味で、とても迷いました。
試験時の検体は講習会などとかなり味わいが異なる場合もあるので注意です。
問2 産地別(15分)
【問題】
検体③④の産地と格付けを答えよ。
【選択肢】
- ア:インドネシアAP-1
- イ:インドネシアWIB₋1
- ウ:エチオピアG4
- エ:グアテマラSHB
- オ:ブラジルTYPE2
- カ:ブラジルTYPE4/5
- キ:コロンビアUGQ



正解は③オ、④キ。
私の解答は③エ、④キ。どちらも酸味があり、酸味の質がやや違うという感じ。香りと味で印象が異なったので迷いましたが、酸味が強いと感じたほうをコロンビアと解答。
ここでもまたブラジルとグアテマラを判別できない私…。
問3 焙煎豆外観(10分)
【問題】
次の検体(⑤~⑫)の産地、グレードを答えよ。
【選択肢】
- ア:コロンビアエクセルソスプレモ
- イ:コロンビアエクセルソUGQ
- ウ:グアテマラSHB
- エ:グアテマラEPW
- オ:エチオピアG4
- カ:ブラジルTYPE2
- キ:ブラジルTYPE4/5
- ク:インドネシアAP-1
- ケ:インドネシアWIB₋1



正解は
⑤ア、⑥キ、⑦エ、⑧オ、⑨カ、⑩イ、⑪ク、⑫ケ
①カネフォラを判別(麦茶の香り) ②エチオピアを判別(モカフレーバー) ③ブラジルを判別(センターカット黒、つやなし) ④コロンビア、グアテマラを判別(粒ぞろい=コロンビア) ⑤同一産地のグレードを判別(サイズ大=高グレード)
の順で仕分けていくのがいいと思います。
今回の試験の検体は①②の香りがかなりわかりやすかったので助かりました。
時間は10分と短く感じますがそれぞれの豆の特徴をつかんでさくさく切り分けていけば点がとりやすい問題だと思います。



ここだけは満点を取れていた…!
問4 ダメージ・欠点品(15分×2)
【問題】
⑬⑭、⑮⑯の検体は、一方が正常品、一方がダメージ品である。各検体がどれにあたるか答えよ。
【選択肢】
- ア:正常品
- イ:未成熟品
- ウ:RIO
- エ:経年劣化



正解は⑬ウ、⑭ア、⑮エ、⑯ア
私の解答は⑬ウ、⑭ア、⑮ア、⑯イでした。どちらが正常かはわかるけれどどのダメージかは自信ない。。と思っていましたが、まさかの正常も間違い!
2級のときも経年劣化を判別できなかった私のダメ舌…泣
これも講習やお土産の検体よりは香りが弱かったり傾向が違ったりすることがありそうです。RIOは講習のものは明らかなフレーバーの特徴がありましたが、試験では「これ…か…な?」ぐらいでしかありませんでした。講習などの検体で感じたフレーバーの特徴をかすかにでも感じられるよう身体に叩き込んでおきましょう。
私の場合、RIOは事前にイソジンのような薬品の味を舌に感じたので、試験のとき一瞬そんな味わいがよぎったものをRIOにしました。もうひとつは経年劣化と迷いましたがややくぐもったような風味がしたので未成熟と判断しましたが、間違い…。
このように2級範囲である経年劣化が出る可能性も十分にありますのでご注意を。
問5 配合分析(40分)
【問題】
⑰⑱の検体は2つの産地/グレードの豆が一定の割合で混合されている。それぞれに配合されている産地/グレードと比率を答えよ。
【選択肢】
- ア:インドネシアWIB₋1:グアテマラEPQ 1:3
- イ:インドネシアWIB₋1:グアテマラEPQ 2:2
- ウ:インドネシアWIB₋1:グアテマラEPQ 3:1
- エ:グアテマラEPW:コロンビアスプレモUGQ 1:3
- オ:グアテマラEPW:コロンビアスプレモUGQ 2:2
- カ:グアテマラEPW:コロンビアスプレモUGQ 3:1
- キ:ブラジルTYPE2:コロンビアスプレモUGQ 1:3
- ク:ブラジルTYPE2:コロンビアスプレモUGQ 2:2
- ケ:ブラジルTYPE2:コロンビアスプレモUGQ 3:1



正解は⑰ク、⑱ア。
私の解答は⑰ク、⑱イでした。⑱のほうが配合比率に自信があったのに、不正解…。
40分で2問を解いていきます。分かりやすそうなものから始めるといいです。たっぷり時間がありそうですがすべて仕分けるには私は時間が足りなくなりました。
仕分ける検体の量は講習の時よりやや多い気がしました(講習20g、試験30gくらい?)。なので、練習する際には講習の1.5倍~2倍量を仕分けてみるといいと思います。
本番では比率が分かりそうなところまで仕分けをして答えを出し、時間が余れば全部分けていきましょう。
カネフォラ入りは比較的分かりやすく比率も出しやすかったのですが、アラビカ同士は分かりづらくて悩みました。分かりやすい豆を仕分けた時点で比率に差があったのですが、このまま分けていって1:3ほどの差になるかどうか、いやでも両方2:2はないか…うーん、って感じ。
過去に受けた方の中で「2:2と1:3の体積比を実際に分けて体感しておくといい」と言っていた方がいたのですが、まさにその通り!やっておけばよかった。。
学科
問1 生産国
【選択】地図上の記号の国名、主要栽培品種、格付け方式を答えよ。
- ホンジュラス
- ケニア
- インドネシア
- イエメン
【記述】乾燥後の状態が生豆である精選方法について答えよ。
- 精選方法の名称
- 代表的な産地とこの産地の特定銘柄4つ
- 精選の手順(ミューシレージ除去は省略可)
- メリットとデメリットを1つずつ
問2 栽培品種の起源、特徴
【選択】以下の栽培品種の起源と特徴を答えよ。
※起源:突然変異/交配/ハイブリッド
※特徴:収率が高い、矮性、など
- ケント
- ブルボン
- ムンドノーボ
- イカトゥ
問3 土壌や栽培環境
【穴埋め】以下の文章内の空欄に当てはまる単語を記述で埋めよ。
- アラビカ種の栽培に適した土壌の条件
- シェードツリーのメリット、デメリット
- さび病、CBDの特徴、対策
問4 精選
【記述】精選とはどんな工程かを簡潔に説明せよ。
問5 選別
【記述】各選別の方法について、生豆のどのような性質を用いるか、どのような方法で選別するかを説明せよ。
- スクリーン選別
- 比重選別
問6 焙煎
【記述】温度プロファイルとは何かを説明せよ。
【記述】同じ生豆を同じL値に焙煎しても出来上がったコーヒーの味わいが異なるのはなぜか説明せよ。
【記述】温度プロファイルを珈琲豆の物理変化、化学変化による味わいの違いの観点から説明せよ。
問7 コーヒーの風味の形成
【選択】生豆中に含まれる各成分について、アラビカ・カネフォラでの含量の違い、焙煎による成分変化、前駆体となる成分について選択せよ。
- カフェイン
- 脂質
- アミノ酸
- 少糖類
- クロロゲン酸
- タンパク質
問8 粉砕
【記述】粒度分布のばらつきが大きい粉砕機と小さい粉砕機の名称を記載せよ。
【記述】ミルを選ぶときの4つのポイントを記載せよ。
【記述】同じように安定して挽けるミルを選ぶべき理由を説明せよ。
問9 包装
【記述】包装方法、包材、炭酸ガスについて注意すべきポイントを記述せよ。
【記述】包材のポイント4つを記述せよ(耐油性以外)。
【記述】バルブ付包装について説明せよ。
【記述】エイジングにおいて温度管理、時間管理が重要な理由を説明せよ。
問10 全体
【○×】各設問文の内容について正誤を答えよ。
全体を通して記述がかなり多い印象でした。
本当に広い範囲から出題されているので、まんべんなく教本の範囲を勉強しておくことが大事だなと思いました。
教本を読んでふんわりと理解しているだけでは穴埋め問題で単語が出てこないのと、記述問題で文章で説明することが難しいので、
- まずは教本を丸暗記する気持ち
- そのうえで記載してる内容を理解できるよう、不足する部分はネットや他の書籍などで補完する
ことが必要です。



ヤマはあまり張るもんじゃないかも…。
私が出るだろうなとふんでいた、グアテマラのアナカフェ8地区名、抽出については出なかった…。そして包装についてこんなに出るとは思わなかった。。
まとめ
実際に試験を受けてみて、やはり1級は噂通り難しかった!という印象です。
特に合格率の低い実技は、よりしっかりとした勉強が必要だと痛感しました。
そして、受験から2ヶ月ほど経ってこの記事をまとめていますが、学科の設問はもちろん答えもほとんど忘れている…。今受けたら間違いなく学科すら不合格です。
改めて、特に珈琲業界に従事するものは、1級合格がゴールではなく、得た知識を継続して維持し、さらに最新の情報・情勢などを取り入れ、知見を発展させていく努力が必要であることを痛感しています。
それに向けて、まずは1級取得というスタート地点に立つことを目指したいですね。
これから受験されるみなさまの合格を心よりお祈りしております。頑張ってくださいね!